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2005年10月12日 (水)

米国産牛肉輸入再開に思う 05/10/12

 食品安全委員会のプリオン専門調査会は「米国、カナダ産の20ヶ月以下の牛は、検査無しでも食肉への汚染の可能性は、非常に低い」とし、11月中にも正式な結論を出すことになった。これを受け、政府は輸入再開の手続きを進め、早ければ年内にも輸入を再開をできるようになる見通しだ。

 本当に安全なのか? と言うのが正直な感想であり、これを機にBSE問題についていろいろ調べて見たのだか、非常に不透明な部分が多く事の本質がなかなか見えてこない。
まあ、BSE自体がまだまだ不明な点が多いことも一因ではあるのだが……

 日本では現在全頭検査が行われているが、これについて国内でも疑問視する意見も多く、「検査の感度が低くすり抜けるBSE牛が結構ある」とする意見や、「そもそも全頭検査はBSEに対する国民のパニック的な牛肉離れを抑えるために、緊急避難的に導入された制度であった」とも言われている。
 更に米国産牛肉の輸入再開を求める外食産業が農林族議員らにこれまで数千万円規模の政治献金を行っていたことも新聞などで報道されている。
食の安全を守るための科学的であるべき制度に、政治的な配慮や業界団体の思惑が絡み、本当に安全だから輸入再開するのか、現在の制度で食の安全を守れるのか、不安が増すばかりである。

 ただ、現時点ではっきりしている点もいくつかある。
「生後12ヶ月以上の牛の頭部(脳,眼,扁桃,脊髄の一部)と背部(脊髄,脊椎骨とその周辺の神経筋)及びすべての年齢の牛の腸全体(十二指腸から直腸まで)と機械的に集められたくず肉」これらが特定危険部位である点で、その他の組織や臓器は安全部位であると言う点。
 また、検査以上に注意しなければならないのが、製品に加工する際に上記危険部位が他の組織を汚染させない方法で行われねばならないと言うことだ。全頭検査でも100%BSE牛を発見できない現状では特に重要なことである。
 この辺りの事を調べていると、なんと今年の8月米農務省がBSE対策である、特定危険部位の除去手続きをめぐり、04年1月から05年5月までに1036件の違反があったことを明らかにしていた。
 また「違反が分かった場合には是正措置を取らせている」としているが、違反に対する罰則規定が無い現状では、本当に是正措置が取られそれが継続されているのか疑問が残る。
当然日本の政府も関係省庁もこの事を承知の上での輸入再開であるので、政府は食の安全よりも外圧と業界団体の圧力に迎合したと見るべきではないだろうか。

 このまま行くと、第二のアスベスト問題に発展するのではないかと危惧される。
思えば、アスベスト被害についてもその昔、業界団体の安全アピールと代替製品が無いと言う理由から行政も放置し、現在になって被害者が多数出る事態になっている。
 原因物質を摂取してから長年経って発症する点、現段階で効果的な治療法が確立されていない点などBSE問題はアスベスト問題とも重なる点が多々ある。 

10年経ってスポンジ脳になった国民が多発して慌てる事態にだけはならないことを望むばかりである。

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