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2005年11月 6日 (日)

米副大統領補佐官起訴に思う 05/11/06

 CIA工作員情報漏えい事件を捜査していたパトリック・フィッツジェラルド特別検察官は先月28日、チェイニー副大統領の首席補佐官であったルイス・リビーをCIAA工作員名漏洩に関わる司法妨害罪や偽証罪など5つの容疑で起訴した。

 第三期小泉内閣の組閣にマスコミと国民の目が集中している内に海の向こうでは大きな波が動き始めているようだ。
 ブッシュ政権内のネオコンの一角に司直の手が伸びた。
どうやら米政権内では、今まで一方的に押され気味だった中道派の巻き返しが始まったようだ。
 2000名を超える戦死者を出し、泥沼化しているイラク政策、更に米国南部のハリケーン被害に対する不手際などで急激な政権支持率の低下を招いたが、大統領は一向に強硬路線を変えようとはしていない。
 捜査の手が伸びているのは一人副大統領首席補佐官だけではない。リビー補佐官の後継者に任命されたデビッド・アディントン副大統領顧問も、リビーの工作の幇助をした疑いで捜査されているという。
 また裁判の過程でチェイニー副大統領自身の証人尋問などが予想され、更にブッシュ大統領の側近中の側近、カール・ローブ次席補佐官も、ウィルソン元大使の妻がCIA工作員であることを記者らに漏らした疑いで起訴される可能性が高いと言われている。
 こうなってくると当然中道派、民主党のみならず共和党内部からも副大統領の辞任を求める声が大きくなってくるだろう。
 それだけでもブッシュ政権にとっては大打撃だが、フィッツジェラルド特別検察官の捜査の手はそれだけでとどまりそうに無い。
取材源の証言を拒否し収監されていたミラー記者に口止めを求め何度も面会していたボルトン国連大使や、ライス国務長官までもが捜査の対象となっているらしい。

 この一連の流れを見ると、単にネオコンに対する中道派の巻き返しと言うだけにとどまらず、現在のブッシュ政権の強硬路線に危機感を持った共和党上層部までもがネオコン勢力の切り崩しに積極的に動き始めたと言う事ではないだろうか。
 あるいはその過程でブッシュ政権が倒れることになってもやむなしと腹を括ったのかも知れない。

 着々と進められる対ネオコン包囲網。
ブッシュ政権はこのまま行けばウォーターゲート事件で倒れたニクソン政権の二の舞になる可能性が大である。
 共和、民主両陣営の奥深くではすでにポストブッシュに向けた準備が粛々と進められているのかもしれない。

 次の米国の顔がどの男(女?)のものになるのか、日本にとっても重大な問題である。

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A Time to Regroup ・・・タイムの記事へ    ブッシュ政権がおかしい。いや、人によってはもとからおかしいと指摘しているかもしれない。何せ、世界中の多くの人々を敵に回し戦争に突き進んだタカ派政権だからです。ネオコンなんて言葉や、石油ビジネスとの癒着など、疑いの目を向けられてしまう政権も、よく、大統領選挙を制し、第二期に突入したものです。 そもそも、なぜ大統領は二期目に立候補したのか、不思議に思います。方向転換を余儀なくされ、非常に激しいところへと身を乗り出してしまい、訴... [続きを読む]

受信: 2005年11月11日 (金) 12時17分

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