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2005年11月20日 (日)

構造計算書偽造事件に思 05/11/20

 首都圏のマンションなどの建築確認に偽造した構造計算書が使われた問題で国土交通省は18日、建築確認検査をした指定確認検査機関「イーホームズ」(東京都)が、姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)に必要書類の提出を求めないまま審査を行った事実を明らかにし、適切な検査を行えば不正を防げた可能性があると指摘した……(11/18 22:06 産経新聞)

 今回の事件では何と言っても、確認申請に添付する構造計算書の偽造を行った建築士の責任が最も重いのは当然の事であるが、
検査機関ががチェック仕切れなかった点にも重大な問題があると言えよう。
 現在建築確認書のチェックは自治体の他、国土交通省の指定を受けた民間検査機関で出来ることになっており、手続きのスピードアップなどの効果が出ていると言われている。
 しかし、民間検査機関の多くが株式会社である点から、企業として利益を上げることが求められ、当然同業者間の競争が発生する。
 恐らく申請手数料は規定があり、極端な安値や高値に設定することは出来ないであろうから、手続き速度を可能な限り速くすることで処理件数を増やし、利益を上げようと努力するのだろう。
申請者も、出来るだけ速い建築許可を求めているので両者の利害は一致する。
 問題は、検査機関がチェックする相手が自らの顧客であると言う点ではないだろうか。

 今回の事件の構造は少し前のカネボウの粉飾決算事件に似ているのではないだろうか。
粉飾決算事件では監査法人側が積極的に粉飾決算に関わった可能性が高いものの、どちらもチェックする側が民間の企業、チェックされる側がその顧客という構図では一致している。

 「民間に出来ることは民間に……」行財政改革に向け、小泉首相が合言葉のように発する言葉だ。
規制緩和、行財政改革の推進は今の日本にとって急務の課題であるが、今回の事件は、民間に出来ることでも敢えて官で行った方がよい物が存在する。少なくとも最終チェックは官で行うべきものが存在すると言うことを浮き彫りにした事件であったと思う。
 特に市民の健康と安全に関わる事柄は完全に民間任せにしてはリスクが高すぎるのかもしれない。

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